「分かった。……サキカ、な。ガイアの隣は丁度あいているし、隣の席にするか?」
これは嬉しい提案だ。ガイアの隣の席で授業を受けられるとは、良い意味で予想外であった。
「はい、ではそう致します」
その言葉には素直に甘えさせてもらい、彼の隣の席に腰を下ろす。サキカが席につくと、イヴが口を開いた。
「これで全員が揃ったから、授業を始める。今日は魔力量と魔力の質と属性を調べる。魔力量と属性はこの球体、魔力測定機、魔力の質はこの立方体、質測定機を使って測ることが出来る」
──魔力量とは、その名の通り、魔力の量である。
人は一人一人持っている魔力量が違う。持っている魔力量が多ければ多い程、魔法を使える量も多くなる。魔力は時間をかければ回復をするものだが、そんなに早く回復するものではない。
人により個人差があるが、魔力が無くなるぎりぎりまで使った場合、全回復するまで四日から一週間程度かかる。これはあくまで平均であって、中には全回復まで二週間ぐらいかかる者もいるという。
個人差はあるが、回復にはある程度時間がかかるのだ。持っている魔力量は多い方がいい。
魔力の質とは、言うなれば魔力の密度であり、こちらは高ければ高い程、魔法の威力が高くなる。
魔法の質はランク付けされており、一番上はS、その次からはA、B、Cとなっていき、一番下はGである。これは努力をすれば高くなるが、それでもどれほど努力をしてもBランクぐらいまでにしかならず、それ以上のランクの者は大抵、生まれつき質が高い魔力を持っている。
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