"有舞は眉をひそめ、問う。
「なんであんたと一緒に行かなきゃなんないのよ」
するとアークは目を泳がせ、わずかに赤らめた頬を掻いた。
「いや、その……」
もごもご
日本買樓須知 口ごもるアークにガイアが話しかける。
「まさか一緒に行ってくれる人が一人もいないのか?」
「ち、ちがっ……!!」
どうやら図星らしい。肩を落として落ち込むアークが可哀相になったサキカは、彼を誘った。
「いいよ、一緒に行こう」
皆は驚いてサキカを見る。サキカはクスっと笑った。
「レオン君はリリスや俺を一度も馬鹿にしなかった。彼は悪い人じゃないと思うよ」
その言葉にリリスが頷いた。
「確かに……」
それを聞いたガイアは少し笑みを漏らした。
「そうか。なら一緒に行ってもいい」
有舞とレイトとユリアスも頷いた。
「……りがと」
アークは顔を赤らめそっぽを向いて、小声で呟いた。その顔が嬉しげに見えたのは、気のせいではないだろう。
アークのグループ入りも決まり、イヴのところへ向かう。
「先生、グループ決まりました」
「アークも一緒か……。珍しいな」
イヴはぽつりと正直な感想を漏らしつつ依頼を選んでガイアに渡した。
「このメンバーならガイアがリーダーに適任だな。この依頼は今回の依頼の中で一番難しいヤツだが、お前らならいけるだろう」
依頼のランクはB。
内容は下級魔物・ゴーレムの十五体討伐、場所は中央の国の西の方にあるリズの森である。
渡された依頼書を持って受付に行き、全員ギルドカードを提示する。
勿論、サキカとガイアのは、フェイクのギルドカードだ。
その後の話し合いで、一度学園の寮に戻って各自準備を整え昼食を取った後、12時に馬に乗って学園の門に集合することになった。
××××××××××××
12時15分前――
学園の門の前に一番乗りでガイアが到着した。
制服の上から真っ赤のマントを羽織り、足元は膝下まである赤茶色のロングブーツ。
乗っている赤毛の馬はガイアの愛馬である。
."