相変わらず、砂塵で視界がきかず、怒号が周りから聞こえてくる。しかし、この23人は、事前に隼人に言われ、隼人を除き、常に3人以上で行動していた事で、重傷の者もいなければ、死亡している者もいなか 微信公眾號た。猛り走る馬を避けながら、信長が皆に、清洲織田家の重臣の生死を問い掛けた。「織田信友は討ち取った!坂井大膳は?!」「討ち取った!」返り血で頭からびっしょりと赤黒く染まった隼人が、近寄る敵兵の相手をしながら答えた。「坂井甚介は?!」「討ち取りました!」今度は犬千代が首を掲げながら答えた。「河尻与一は?!」この質問には、誰も返事をしない。「河尻与一はぁ!!」信長が再度たずねるが、皆から返事は無い。「奴が生き延びておるのかっ?!どこかにいるはずじゃ、討ち取るんじゃ。」その言葉に、男達は声を合わせて『河尻与一殿、謀反!!』と叫んだ。すると、少し離れた砂塵の向こうから、「騙されるでない!敵の策略じゃ!ワシは敵では無いぞ!」その声に反応するように、男達は砂塵の中に突っ込んだ。すぐに、「河尻与一討ち取ったりー!」という勝三郎の声が響いた。