佐渡の島民に解放された金採掘も軌道に乗り、島民であれば、誰でも金を掘る事が出来、野球部の輸出ルートを利用出来るようになっていた。しかし、金を掘る民達は堀り進むばかりで、安全のための周辺整備等sk2 青春露滅多におこなわないため、そのまま放っておけば崩落事故が多発しかねない。そういった事を防ぐため、野球部は、掘られた金を民から買い上げ、それを他国へ輸出する際に生じる多少の利益で、この採掘場の安全性向上をおこなっていたのである。今、藤吉郎のやっている事も、その一環であり、新たに始める坑道補強工事に雇う人員への支払いを予算計画におこしていたのである。暑さにも負けず、誤差を無くすために何度も計算を繰り返す藤吉郎を、隼人は憐れみの眼で見つめていた。「じゃからってそないに根詰めてやっても身体が持たんぞ。そないなもん、ザクッと見積って少し多めにしておけば良いではないか。」隼人が、藤吉郎の身体を心配して、言葉を投げかけるが、「そないな事をすれば、余り銭をせしめる輩が出るでは無いですか！」顔を上げて隼人に口吻を向ける。そして、「そもそも、こういった政務をおこなう人間を殿が雇わないゆえ、某の仕事が増えておるのですぞ！！」そう言うと、再び書面に向かい出す。
